ハリー・ポッターと賢者の石(2001)

Updated 2002/1/6

ハリー・ポッターと賢者の石  世界中で驚異的なセールスを記録した児童文学『ハリー・ポッター』シリーズ待望の映画化第1弾。「ハリー・ポッターと賢者の石」(2001 米/原題:HARRY POTTER & THE SORCERER'S STONE)。監督はクリス・コロンバス。
 魔法学校で魔法使いになるための勉強をする少年少女たちの冒険ファンタジー。出演はダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、リチャード・ハリス、マギー・スミス、アラン・リックマン、イアン・ハートなどイギリス映画界を代表する豪華メンバー。原作が大ヒットしての映画化ということで俳優陣も『ハリー・ポッター』ファンが多いようです。
 階段下の物置部屋に住み、養育者である叔父夫妻+息子から何かとこき使われているハリー・ポッター。11歳の誕生日に、周囲から遠ざけられた孤独なハリーの元に1通の手紙が届く。自分の名前を、そして物置部屋に住んでいることを知る不思議な手紙だったが、それは初めて自分の存在を認めてもらった喜びでもあった。手紙の中身は、魔法魔術学校の入学許可証。実は、ハリーの両親は優秀な魔法使いだったのだ。手紙に導かれるままホグワーツ魔法魔術学校に着いたハリーは、ロンとハーマイオニーという友達もでき、楽しい毎日を送る。だが、学校の、そして自分の額にあるイナヅマ形の傷とも関係のある、大きな秘密に気づくのだった…。

 物語の伏線がたくさんあり、謎ばかりが目立つストーリー展開。まさか1作だけで終わらないだろうと思っていたら、既刊の原作すべてを1年サイクルで公開するらしい。ファンが多いだけに、原作に忠実!をモットーとしたらしく、原作者のローリング氏に意見を聞きつつ、キャストもまたイギリス俳優に限定したという念の入れ方。癖のあるキングスイングリッシュで統一されたイギリス・ファンタジーを堪能できる。原作自体が、従来の読者の独創的なイマジネーションに訴えかけるような作品ではなく、従来のイギリスファンタジー要素を加え、さらに、どちらかといえば懇切丁寧に表現がなされているので、誰もが同様の映像を浮かべうる、つまりどんなファンも裏切らない、映像化しやすい作品であったことも成功の1つだろう。ただ、魔法を見せたいために無駄なシーンに時間を割き、伏線ばかりで内容が尻切れ状態で監督の力不足というものを感じずにはいられない。連作構成なのだから、しかたないといえば、しかたないが。
 注目は、主演のダニエル・ラドクリフ。デビューがBBC製作の「デイビット・カッパーフィールド」(1999)というのは、ちょっと興味アリ。ディケンズのあの作品を、ダニエルがどのように演じたのか。デイビットも不運に中にいながらも清らかな人間性を失わずに成長したキャラ。デイビッドには、その人間性を支えてくれる友達やアグネスなどの美少女の存在もポイントだが、今回のハリーにもロンやハーマイオニーという強力な仲間がいる。しかもその時にマギー・スミスと共演したというのだから、見てみたいものだ、「デイビット・カッパーフィールド」!
 今回は、ちょっと説明不足気味であったが、続編に期待というところか。

 

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